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トップの栄光と重責 [タカラジェンヌに愛をこめて]

先日あるOGの方の私の個人的意見をここで書かせていただきましたら、その方のファンの方からコメントを頂ました。
確かのファンの方にとっては辛口意見だったでしょうから、ひどいと思われたり、理解できないといわれるのは仕方ないでしょうね。人それぞれ好き好きがありますから。

ただ、ひとつだけどうしても反論したい部分がありましたので再度話題にします。
ちなみにこのOGの方に個人的恨みはありませんし、憎んでもいませんので念のため。

「トップになったのは彼女の責任ではないでしょう。」
この部分は激しく反対です。
確かにトップを決めるのは歌劇団であり、彼女ではありませんし、歌劇団にいてトップになりたいと思わない人もいないでしょうから受けるのも当然。
問題はそこから先です。

トップとして舞台に立つ。(たとえ娘役が男役の添え物のような存在だとしても)
そこで受ける賛辞も批判もすべて本人が受けるのです。
観た人から「何なのあの演技は」と批判されたとき「だって、あたしをトップにしたのは歌劇団だし、あたしがなりたいって言ったわけじゃないんだもん。文句なら私をトップにした歌劇団に言ってよ」とでも言うつもりでしょうか。
そんなことプロの世界で通じるわけありませんよね。

私が彼女に対して不満を持ったのはそういう点で努力が(本人はしていたでしょうが)舞台上でまるで感じられなかったからです。
だからといって彼女の人間性やこれからの活躍まで色眼鏡で見て否定するつもりは毛頭ございません。

舞台と映像の世界はもともとまったく違うものですから、向き不向きの問題でしょう。

かつて一人のスターさんがいました。
彼女は見た目もファニーフェイスで、押し出しも強くなくソフトな印象で、歌が抜群にうまかった。
でも、演技はというと、見ていられないくらいあちゃ~ってのが多かった。
演じている人間に深みが出ない。せりふを言わせればふにゃふにゃした印象で聞き取りづらい。
その彼女が新組発足と同時にトップになると聞いて、そりゃ心配しました。(誰のことがばればれですね。ずんこちゃんこと姿月あさとさんです)
なまじ好きなスターさんだっただけに、あの演技力のままトップになって重責に耐えられるのかとか、バッシングされてプレッシャーでつぶされやしないかと・・・。

ところが、彼女は大進化を遂げたのです。
トップになってからの彼女には演技の神が舞い降りたとしか思えない作品が多々ありました。
中でも私が一番感動したのが、「ホセ」です。
「激情」で演じたカルメンの恋人ホセ。
哀しさやおろかさや弱さ。それをすべて体現しなおかつ男にしか見えなかった。
まさに地位が人を作った典型です。

男役トップと娘役トップでは立場が違うという意見もあるでしょうが、舞台人として舞台に立つ以上条件は一緒です。
この先前述のOGの方にとってトップ娘役であったことが、プラスではなくマイナスになるときもあるかもしれない。
そんなときでもやはりその立場にいたことを常に誇りに思って活躍の場を広げていただきたいです。


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マイマイ

これは、先日私が書いたコメントにお返事をいただいているのですね?私は特別に彼女のファンというわけではないのですが(すみません)ただ、映画のキャンペーンでとある番組のインタビューを受けていた彼女をみて、「がんばってるな。」と、とても嬉しかったのです。当然、宝塚の話題も出ますし、宝塚のPRにもなりますよね。その矢先、こちらのプログをたまたま目にして、実は私、ショックを受けてしまい、ああいう風に書いたわけです。今回の文章にも、そういう部分がありますが、舞台も映画も人それぞれのうけとめかたがあると思います。もう、こちらにお邪魔することはございません。失礼しました。
by マイマイ (2006-12-27 19:58) 

izunosuke

こちらこそ不愉快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。
ただ、自分の意見は書いたとおりが本音なので訂正するつもりはありませんが・・・。
本文でも申し上げていますが、今後の彼女の活躍は応援していますよ。
タカラジェンヌ檀れいではない女優檀れいさんに。
by izunosuke (2006-12-27 20:32) 

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