模倣犯(宮部みゆき) [書庫]
やっと念願かなって読めた模倣犯。
やはり宮部みゆきはすごい!!
あれだけの長編が長編に感じない。
ただ、読後感は・・・・ちょっと不完全燃焼が残る。
ピースの生い立ちは滋子が解説しているが、ピースの口から親への思いを聞いてみたかった。
最初はヒロミに腹が立っていたのだが、最後はピースにどうしょうもなく腹が立った。
猜疑心が強く、支配欲が強くそしてなまじ頭脳があるとこんな怪物が生まれてしまうのかと恐ろしくもなった。
結局彼は自分の策におぼれた。
そして彼のいう大衆にしっぺ返しを食らった。
有馬老人のセリフにある「お前はしきりに大衆というが、大衆なんてものはそもそもいない。かつての戦争の時も大日本帝国国民なんて言われたが、苦しむのも、死んでいくのも一人の人間なんだ。大勢の国民でも大衆でもない。おまえはそこをまちがえた。」という言葉が重く、でも爽やかに響いてくる。
この世に完全犯罪はない。
それを再認識させる作品である。
ご無沙汰してます(^_^;)のんびり再開したいと思っています。そう言えばizunosukeさんにバトンをいただいてましたよね。それも受け取らなきゃ!
模倣犯…実は読んでないんですよね~。ひねくれ者なので、話題の本にはなかなか手をつけないんです(笑)。
by みやじー (2007-08-03 21:54)
宮部さんの作品は好きで、
ちょこちょこ読んでいるのですが、
模倣犯はまだ読んでいません。
わたしもみやじーさんと同じタイプで、
映画化したり、話題になりすぎると…
ついつい(^^;
あ、でも、ブレイブ・ストーリーは読みました(^^)
by ちろり (2007-08-04 01:19)
みやじーさん。
よく忘れずにご訪問くださいました。嬉しいです。(*^_^*)
模倣犯はとっても考えさせられましたね。
特に親として子供に人の価値とはどういうことか、教えることの難しさも…。
私もあまのじゃくのところがあるのですが、宮部みゆきはその点どの作品も破たんがないので、安心して読めます。
機会があったらぜひ読んでみてください。
ちろり様。
ひとつだけ声を大にして言わせてもらうと「あの映画は別物だ!!あれは模倣犯じゃない!!」
あ~すっきりした。
あれだけはなぜ宮部さん側からクレームがいかないのか不思議な映画でした。
駄作以外の何物でもない。
あれほど原作無視するならオリジナルでやれ!!って感じです。
原作はやはりいいです。特に親の立場で読むと余計に苦しいけど悲しいけど考えさせられます。
by izunosuke (2007-08-04 07:40)
はじめまして。
序盤はタイトルの意味がわからなくてなぜ「模倣犯」?と思いましたが、後半その理由がわかりました。
映画がどうなっているのか気になるのですが、まだ観ていません。。。
観たほうがいいのか、観ないほうがいいのか、どっちなんでしょう。
by じゅぴたー (2007-08-04 09:01)
じゅぴたー様。
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
映画は原作と全く別物のB級映画としてみるならいいのですが、原作のあの世界を求めるとがっかりするより腹が立ちます。
原作の完成度が高いものほど安易に映像化してほしくないですね。
ハリーポッターは逆で私的には原作より映画のほうが好みです。(あくまでも翻訳もの)
by izunosuke (2007-08-04 15:31)
izunosukeさん、はじめまして、“753”と申します。
模倣犯、ワタシは
「映画→原作(文庫化待ち)」
と来たのですが、映画を観たときにはわからなかったタイトルの意味が
原作を読んで初めてわかりました f(^^;;
映画版のキャストは有馬義男役の山崎努さんと栗橋浩美役の
津田寛治さんは原作のイメージとかなり近かったのですが、
やはりピースを中居くんが演じたのが致命的だったかと思います f(^^;;
続編である『楽園』、ハードカバーで上下巻とおサイフには厳しかったです
けど購入したので、これから楽しみに読もうと思います☆
by 和-nagomi (2007-08-14 18:58)
和ーnagomi様。
ようこそいらっしゃいました。
映画はわたしTV版で、ほかのことをやりながらだったので、あまり真剣に見なかったせいもあるのですが、やはりあれは失敗作ではないかと…。
ピース役って本当はもっとうまい役者さんを選んでほしかったですね。
きちんと背景を感じさせられるような演技ができる人。
「楽園」まだ未読です。
私的には「模倣犯」の中で肝心の事件とは全然関係ないけど、かなり特異なキャラクター樋口めぐみ(?)名前間違ってるかも…です。
のその後が知りたいです。
by izunosuke (2007-08-15 09:15)